授業

担当:小林、TA:M1永井

第1回(2016.11.4) 概要〜第1章 システムを状態方程式で記述する

この授業の目的:与えられた物理系に対して、最適制御系を設計できるようになる

  • Q: □5の一般の場合にでてくるIとは何ですか?
  • A: 単位行列です。
  • Q: □6の例の導出がよくわからなかった。
  • A: この前まではわかっているとすると、伝達関数行列の式 \[ C(sI - A)^{-1} B \] に、わかっている行列の中身を代入するのは良いと思います。 あとは、(sI-A) の逆行列の計算でしょうか。2×2 の逆行列は良くでてくるので、 覚えておくと良いと思います。 つまり、 \[ \left[ \begin{array}{cc} a & b \\ c & d \end{array} \right]^{-1} = \frac{\left[\begin{array}{cc} d & -b \\ -c & a \end{array}\right]}{ad - bc} \] です(実際にもとの行列とかければ単位行列となることから逆行列であることが確認できます)。
  • Q: \[ \left\{\begin{array}{l} \dot x = A x + B u \\ y = C x \end{array} \right. \] の A, B, C の求め方がいまいち理解できなかった。
  • A: 与えられた伝達関数に対応する行列 A, B, C が予めわかっているので(伝達関数の係数 ai, bi で表されているので)、伝達関数の係数を読み取って、それを A, B, C に代入するだけです。 なぜ行列 A, B, C が予めそのようになるのか?という質問の場合は、その A, B, C を用いた状態空間表現に対応する伝達関数を求めれば確認できます。
  • Q: よくわからなかった
  • A: できれば、わからない箇所がでてきた時点で指摘してもらうか、または、わからなかった部分を教えてもらえれば回答します。
  • Q: \[ \dot{\tilde x} T A T^{-1} \mbox{ or } T^T \] どちらでしたか。座った位置からはっきりしませんでした。
  • A: 前者(Tの逆行列)です。字が少し小さかったかもしれません。次回もう少し大きくしますが、席は十分に空いているので、前の方に着席をお願いします。

第2回(2016.11.8)(11/11休講分の補講)第2章 システムの応答と安定性

  • 解析問題と設計問題: 解析が基本、今日は解析を扱う。特に安定性
  • 古典制御における安定性:インパルス応答がt→∞で0に収束する
  • ⇔ 現代制御における安定性:任意の初期値に対する応答がt→∞で0に収束する
  • ⇔ 伝達関数の極の実部がすべて負
  • ⇔ A行列の固有値の実部がすべて負
  • 復習:たたみこみのラプラス変換、行列の固有値と固有ベクトル、逆行列
  • 状態遷移行列の定義、状態遷移行列のラプラス変換
  • Q: \[ \left\{ \begin{array}{l} \dot x = Ax + Bu \\ y = C x \end{array} \right. \] をラプラス変換・逆変換して初期値応答が0に収束するということはA行列の固有値の実部が負ということが要点ですか?すべて負であれば、制御系が安定ということですか?
  • A: ラプラス変換は、初期値応答を求めるために使用しただけなので、安定性には直接関係ありません。初期値応答が0に収束するということとA行列の固有値の実部がすべて負ということが等価です。要点は、小さな黒板に書いた4つがすべて等価ということです。 答になっていない場合はまた聞いてください。
  • Q: なぜラプラス変換&逆ラプラス変換したのでしょうか?
  • A: 微分方程式を解くために用いました。他の手法でも良いです。
  • Q: いきなり出てきた a < 0 が分かりません。aとは何ですか?
  • A: 行列Aがスカラの場合を A = a(実数)としました。a < 0 は安定条件です。
  • Q: 矢印でいったりきたりするのが少し分かりにくかった。
  • A: 黒板の番号が先に進んだにもかかわらず、書く手間の都合で、前の番号の箇所に戻った所が一箇所ありました。その部分のことだと思います。確かに、板書を写している人にはわかりにくいだろうな、と思いつつ行いました。以後、気を付けます。
  • Q: \[ {}^\forall x(0) \] は何ですか?
  • A: 全ての x(0) という意味です。

第3回(2016.11.18) 第3章 可制御性(3.3可制御性とその条件), 第5章 極配置法(5.1 フィードバック係数ベクトルを直接計算する)

  • 解析から設計へ、出力フィードバック(難)→状態フィードバック(簡単、基本)
  • 閉ループ系のA行列 = A - BF
  • A-BFの固有値をFによって任意に指定できる=可制御性
  • 例1(Fによる固有値の指定不可)、例1'(指定可)
  • 可制御性の定義
  • 可制御性の判定方法(可制御性行列の正則性)
  • レポート対策
  • Q: レポート課題1について、左向きに外力fが働いているので、台車は左に動くと考え、ばねとダンパの力はその逆方向に働くとし、運動方程式を \[ M \ddot x = -f + (K_1 + K_2)x + D \dot x \] と書きましたが、間違いでした。なぜ \[ M \ddot x = -f - (K_1 + K_2)x - D \dot x \] になるのでしょうか。
  • A: 「左向き」の外力を -f と表すのは、右向きに変位xの正方向をとっているからです(授業中およびレポートの図の通りです)。よって、x が正の変位をしたときに、ばねによる復元力は「左向き」に正の力として働くため、「右向き」に \[ -(K_1 + K_2)x \] となります。速度の項も同様です。
  • Q: 例1''の問題は、固有値を求める |λI-(A-BF)|のやり方でも求められるのですか?
  • A: 不可制御であることが示せるか?という意味ですね。示せます。 \[ |\lambda I - (A - BF) | = ... = \lambda^2 + (f_1 + f_2 - 2) \lambda + (1 - f_1 -f_2) = 0 \] となり、パッと見、二つの係数を f1 と f2 で自由に調整できそうな気がしますが、できません。 つまり、二つの係数を \[ a_1 = f_1 + f_2 - 2, \quad a_0 = 1 - f_1 - f_2 \] とおくと、 \[ f_1 + f_2 = a_1 + 2 = 1 - a_0 \] が成り立たなくてはならず、任意に与えられた a0, a1 を f1, f2 で表現することはできません。よって不可制御であることがわかります。
  • Q: 授業の複習(復習:小林 註)のために教科書を買いたいのでタイトルなどを教えてほしい
  • A: このページの上の方に、教科書のリンクが張ってあります。初回の授業で伝えた通りです。
  • Q: 状態フィードバックと出力フィードバック線図の違いが分からなかった
  • A: コントローラが、出力 y を使うか、それとも状態 x を使うか、の違いです。 両者には \[ y = C x \] の関係があるので、コントローラ側で状態 x が利用できるならば、出力 y を利用する意味はありません(x に C をかけたものが y なので、y を利用しても、x 以上の情報は得られない)。しかし現実には多くの場合、状態 x はコントローラ側で利用できるとは限らず、その場合 y しか使えません(u と y から x を推定する機構に状態観測器があり、この授業の最後に扱います)。わからなければまた聞いてください。

第4回(2016.11.25) 第6章 最適レギュレータ §6.1 評価関数と最適制御

  • 簡単な例題(a, x, b, u, f がすべてスカラ、b > 0)... 最適制御を直感的に理解できる
  • (i) x(t)→0の収束する速さ、(ii) u(t)を小さく抑えること、にトレードオフがある
  • 極配置法では、(i),(ii)のバランスを客観的に取りにくい
  • 最適制御では、(i),(ii)のバランスを客観的に取れる
  • 最適レギュレータ問題と、その解(リカッチ方程式、P>0)
  • 最適制御の結果を使わずに J を最小化する f を求める ... f の二次方程式、閉ループが安定となる解を選ぶ(行列の場合:fileproof4.pdf
  • *1:f の二次方程式とリカッチ方程式の関係
  • *2:閉ループ系の安定性と P > 0 の関係
  • *3:Jの最小値を求める
  • q を大きくする((i) を重視する)と、|a-bf| が大きくなる
  • Q: 授業では「リカッチ代数方程式」だったのですが私が他所で以前に学んだ際は「リッカチ」でありました。どちらを使ってもいいですか?
  • A: 良いです。私も学生の頃、両方の例に触れて混乱しました。そのまま Riccati と書いている和書もあります。
  • Q: なぜ \[ \frac{dJ}{df} \] とする必要があるのですか?
  • A: J を最小化する f を求めるためです。授業で扱った簡単な例の場合は J が f の関数として表せるので、それができます。
  • Q: □5 で \[ J = \frac{(q+rf^2)x^2(0)}{4(bf-a)} \] としたのが □6 で \[ \frac{dJ}{df} = \frac{d}{df}\frac{q+rf^2}{bf-a} = 0 \] となったが 4 と x(0) はなぜ消えたの分からなかった。
  • A: まず、正しくは(板書の通り) \[ \frac{dJ}{df} = 0 \Leftrightarrow \frac{d}{df}\frac{q+rf^2}{bf-a} = 0 \] ですので注意してください(両向きの矢印は、両側に書かれた条件が等価である、という意味です)。4 と x(0) は定数なので、J の最小化に無関係のため、消えます。 授業中に質問してもらえると、周りの人も助かると思います。

第5回(2016.12.2) 第6章つづき〜 §6.2 重み行列と正定・半正定、§6.3最適制御系の安定性

  • 行列へ拡張: q→Q≧0, r→R>0
  • (半)正定行列の定義
  • 対称行列の固有値と正定性の関係(演習6.6), 対称行列の固有値はすべて実数(演習6.8) fileproof3.pdf
  • 最適制御⇒安定かつJが最小 file証明、前回示したpdfファイルと同一
  • 最適レギュレータの設計(演習6.3,6.4):リカッチ方程式の解P、P > 0 ⇒ 対応する F が閉ループ系を安定化
  • Q: □3の \[ 2(x_1^2 + x_1 x_2 + x_2^2) = 2 \left( \left(x_1 + \frac{1}{2}x_2\right)^2 - \frac{1}{4}x_2^2 + \frac{4}{4}x_2^2\right) \] がわからないです。
  • A x1 と x2 の積の項を含まない表現を得るために(この説明が不足していたかもしれません)、 \[ x_1^2 + x_1 x_2 = \left(x_1 + \frac{1}{2} x_2 \right)^2 - \frac{1}{4}x_2^2 \] と平方完成しています。 \[ x_2^2 + x_1 x_2 = \left(x_2 + \frac{1}{2} x_1 \right)^2 - \frac{1}{4}x_1^2 \] でも良いです。

第6回(2016.12.9) §9.1状態観測器の構造

  • 状態xが使えない場合
  • (方法1) 状態の代わりに出力yを使う = 静的出力フィードバック ⇒ ダメ
  • 別の方法:状態を推定して、それをxの代わりに使う
  • 状態観測器の定義:t→∞で誤差 x(t) の推定誤差が0となる
  • (方法2) 状態観測器? (演習9.1) + 状態フィードバック ⇒ ダメ
  • (方法3) 状態観測器((9.3)式, 演習9.2) + 状態フィードバック
  • 状態観測器を作る((9.3)式の導出、方法2は状態観測器にならない)
  • 可観測性(可制御性との関係)
  • 演習9.3':A - L C を安定(固有値の実部がすべて負)とする L の求め方
  • Q: 課題の点数が毎回3点で成績がとても不安です。
  • A: しっかり復習しているなら(次に同じ問題に正答できるなら)大丈夫です。期末テストは数値を変えて出題するだけなので。

第7回(2016.12.16) §9.3併合系の固有値

  • 方法3で安定化できる理由:閉ループ系の固有値 = A - BF と A - LC の固有値
  • 方法3が評価関数Jの最小値に与える影響?
  • A-LC の固有値の実部が-∞に近づくように L を設定すると何が起こるか?
  • Q: 古典制御との関連の部分において \[ -l(\hat x - x) \] ではなく \[ -l(\hat x - y) \] とたのはなぜですか。
  • A: c = 1 で、y = x の場合を考えたので、どちらも同じです。 が、コントローラの伝達関数を求めるため(Y(s)とU(s)の比を求めるため)、 中間変数の x を早めに消去しました。

第8回(2016.12.23) 期末テスト, 授業アンケート実施

  • 試験内容: レポート課題の中から、数値を変えて出題する
  • 持ち込み可能なもの: 筆記用具のみ
  • 試験時間: 85分
  • 授業アンケート(本科目の前半・後半をまとめて)

2016.12.27 前半・後半を含めた総合成績を掲示しています。レポート返却場所にて。確認してください。


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Last-modified: 2016-12-27 (火) 12:37:12 (269d)